自然と生きる人には、自然に寄り添う家を
自然の中で働き、自然とともに暮らす。その暮らしにふさわしい住まいをつくりたいという思いから、この家づくりは始まりました。建主の田端さん自ら土地を造成し、敷地内で伐採したスギやヒノキを製材して建築材とするなど、家そのものを土地の一部として育てていく計画です。庭や石積みも田端さん自身の手によるもので、土の中から周囲の環境まで考えられた敷地づくりが行われています。
田端さん一家の暮らし方に合わせ、木の持つ力を存分に生かした住まいをご提案しました。ヒノキの落とし込み板やスギ板張りの外壁を採用し、2階はゆるやかな勾配天井と高窓によって風が抜ける設計としています。また、リビングやキッチン、トイレまでを土間仕上げとし、外仕事の合間でも靴を履いたまま出入りできる、仕事と暮らしが自然につながる間取りとしました。造作キッチンや、田端さんが伐採したヤマザクラで製作した玄関ドアなど、この家ならではの素材も随所に生かしています。
完成後も、暮らしに合わせて吹き抜けへ床を増設するなど、住まいは少しずつ成長を続けています。住む人が手を加えながら育てていけることも、木の家ならではの魅力です。この住宅は、その後のmuku建築舎の家づくりの原点となり、多くの仕事へとつながる大切な出発点となりました。







コンロに合わせた天板デザイン



銅と真鍮製の照明器具

