• H邸

自然の恵みを社会につなぐ場所

狩猟した鹿を、自ら解体・精肉し、地域の食材として一般販売したい。そんなカフェ MY HOUSE のオーナーの思いから、このジビエ加工・販売所の建設が始まりました。食肉として販売するためには法令に適合した施設が必要となるため、muku建築舎では衛生性と作業効率を両立できる建物を計画しました。

建設地はカフェ MY HOUSEの母屋裏の急斜面で、重機が入れない難しい場所でした。人力で斜面を切り開き、現地で採れた石から石積みの土留めをつくるなど、土地の条件を生かしながら基礎づくりを進めました。構造材には地元産のヒノキを使用し、できるだけ地域の素材で建てることも大切にしています。また、壁を大きく開放できる解体処理室や、100kg対応のレール式ウインチを設けることで、屋外で処理をした鹿を、そのまま衛生的に室内へ搬入できる仕組みを実現しました。

山あいの湿気が多い環境に合わせて、建物は地面から十分に離し、深い軒や水切れの良い縦張り外壁を採用しています。雨の日でも作業しやすく、長く安心して使い続けられるよう、一つひとつの納まりを丁寧に考えることを心掛けました。建主の新しい挑戦を支える、仕事場としての機能と、この土地ならではの知恵を生かした一棟です。

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北側の斜面に人力で石積み
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古い瓦の再利用
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地元で伐採したヒノキ材
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雨の日でも作業できるように、大きな庇を付けています
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衛生的な作業を可能にする引戸とウインチ
電動ウインチは100kgまで吊り下げ可能
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使いやすい大きなシンクと、解体処理室と販売室とを区切る室内の仕切り
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外階段は雨で傷みにくい工夫をしています

鈴原山肉店
三重県いなべ市北勢町新町1333
@suzuwarayamanikuten

木のぬくもりに、家族が集まる

「庭のある木の家で、家族とゆっくり暮らしたい。」そんな建主ご夫妻の思いと、完成したT邸の見学がきっかけとなり、この家づくりは始まりました。木の温もりに包まれた住まいを希望されていたため、壁・床・天井まで木をふんだんに使いながらも、広がりのある空間とすることで、明るく開放的な住まいを目指しました。

muku建築舎では、家族の暮らしが変化していくことも見据えながら、一つひとつの空間を計画しました。薪ストーブを囲むリビングは家族が自然と集まる場所となり、将来の二世帯同居を想定して設けた和室は、現在は子どもたちが遊ぶ部屋として活躍しています。照明計画や風の流れも丁寧に考え、2階は勾配天井と高窓によって夏の熱気を自然に逃がし、四季を通して心地よく過ごせる工夫を取り入れました。

玄関ドアは丈夫なクリで作りました。大きな庇は出入りがしやすく、雨に濡れる心配が少ないので、宅配便が置き配となっても大丈夫です。

庭には果樹や野菜を育てられる環境を整え、自分たちで薪を割り、子どもたちは外で遊んで、季節の移ろいを感じながら暮らしています。住まいは完成した瞬間がゴールではなく、家族とともに育っていくもの。そんなmuku建築舎の家づくりを象徴する一棟となりました。

細部まで検討したのちに、施工を開始
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スギ板の外壁は、時が経つごとに味わいを深めていきます
大人数で使える、大きなタモ材のテーブル
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使いやすいホーローキッチン
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お風呂はハーフユニットに、タイル張りとヒノキの赤身で
真空管式の太陽熱温水器で、一年を通してエネルギーの節約ができます
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家全体を柔らかく暖めてくれる薪ストーブ
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裏庭に、家族で割った薪をストック
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北側の階段室。大きな窓いっぱいに緑が見えます
雨の日も使いやすい玄関庇。玄関ドアは湿気に強いクリ材です
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自然と生きる人には、自然に寄り添う家を

自然の中で働き、自然とともに暮らす。その暮らしにふさわしい住まいをつくりたいという思いから、この家づくりは始まりました。建主の田端さん自ら土地を造成し、敷地内で伐採したスギやヒノキを製材して建築材とするなど、家そのものを土地の一部として育てていく計画です。庭や石積みも田端さん自身の手によるもので、土の中から周囲の環境まで考えられた敷地づくりが行われています。

田端さん一家の暮らし方に合わせ、木の持つ力を存分に生かした住まいをご提案しました。ヒノキの落とし込み板やスギ板張りの外壁を採用し、2階はゆるやかな勾配天井と高窓によって風が抜ける設計としています。また、リビングやキッチン、トイレまでを土間仕上げとし、外仕事の合間でも靴を履いたまま出入りできる、仕事と暮らしが自然につながる間取りとしました。造作キッチンや、田端さんが伐採したヤマザクラで製作した玄関ドアなど、この家ならではの素材も随所に生かしています。

完成後も、暮らしに合わせて吹き抜けへ床を増設するなど、住まいは少しずつ成長を続けています。住む人が手を加えながら育てていけることも、木の家ならではの魅力です。この住宅は、その後のmuku建築舎の家づくりの原点となり、多くの仕事へとつながる大切な出発点となりました。

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建主さん自ら伐採した見事なヒノキ材
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外壁の塗装もお願いしました
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ヒノキ板の落とし込み構法
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2階に登り梁を入れ、空気の流れを作り出します
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スギ材の外壁
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登り梁上の小屋裏の様子
ヤマザクラを使ったオーダーキッチン
コンロに合わせた天板デザイン
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工事中の内部。梁は丸太の表情を残した仕上げで
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ストーブの遮熱板は、鉄製でオーダー
金属造形作家の友人、柴田 望さん(HOPE METAL CRAFT)作の
銅と真鍮製の照明器具
ヤマザクラの玄関ドア
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東側の下屋は、全体が作業スペースに。田端さんの手による石積みが美しい全景

懐かしさには人を集める力がある

「子どもの頃に過ごした、どこか懐かしい家のような山荘をつくりたい。」そんな建主さんの思いから、この建物は生まれました。集まった人たちが、ゆったりとした時間を過ごせる場所として計画されたもので、純和風の平屋と洋館を廊下でつないだ、約70坪のゆとりある山荘です。設計は「サツキとメイの家」を手がけた山田達也氏が担当しました。

muku建築舎は、2005年の愛知万博で公開された「サツキとメイの家」の建設に棟梁として携わったご縁から、このプロジェクトに参加しました。施工図の作成や工程管理、多くの職人との調整を担当し、複雑な工事を円滑に進めることに苦心しました。十和田石を用いた造作風呂や囲炉裏を備えた掘り炬燵など、見どころの多い建物でしたが、一つひとつの納まりを丁寧に確認しながら、使い心地の良い空間づくりを心がけました。

完成した山荘は、どこか昔からそこにあったような落ち着きを感じられる建物となりました。懐かしさの中に快適さを備え、人が自然と集まり、ゆっくり語り合える場所として、今も大切に使われています。

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刻まれたマツ丸太の梁
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土壁の竹小舞下地
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玄関。雁行した屋根
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南側の広縁
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玄関脇に設けられた磨き仕上げの丸窓
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12畳2間続きの和室
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木製のガラス戸と雨戸。縁桁は北山杉
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勝手口土間に作られた、土塗りのおくど
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洗面所のモザイクタイル
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浴槽は常滑焼の丸形です
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食事室の囲炉裏テーブルと、吹き抜けのマツ梁
洋館正面
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シェイク(割板)の洋館外壁の表情
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柿渋塗りの天井とウォールナットの腰張り
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中庭から
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